
みなさまこんにちは!
本日の担当は花井カオリでございます。
長らく更新できなかったのでそろそろエレ女メンバーがキレだす頃でしょう。
叱られる前に急いで更新することにします。
ここしばらく「ブログのネタがないわぁ~」と悩んでいたのですが、
ひとつ、ふと思い出した話があるのでそれを書くことにしましょう。
今回は、かつて出会った印象深い人についてお話しします。
まず申し上げますと、私はとにかく特殊な人が好きなのです。
自分には理解できない思考回路の持ち主に強く強く惹かれます。
勿論ひとくくりに特殊といっても、好きなタイプ、苦手なタイプはあるのですが。
実際のところ、「特殊な人」を見つけるのは簡単です。
体感的なデータで言えば、出会う人のうち2割は「あ、この人変わってるな~」という印象を受けます。
残り8割の人だって、付き合いを深めるうちに特殊だと思う部分が浮き出てくるものです。
何が言いたいかというと、私なりの定義に当てはまる「特殊な人」は結構な人数がいます。
で、今回お話しするのは、その中でも特に私が惹かれた人のこと。
群を抜いて特殊だった人のこと。
■大学時代に出会ったYくん
Yくんは、周囲からとにかく「あの人ってすごく優しいよね」と評判の男性でした。
人なつっこい笑顔に、柔和な口調。
側にいると安心できる存在だったのでしょうね。
Yくんの周りにはいつだって人が集まっていたように思います。
どうして「優しい」と評判なのかというと、例えば……。
一度、同じ学科の女の子がYくんに怪我をさせてしまったことがありました。
プリントを渡すときに勢いがついてしまい、Yくんの指が切れてしまった、とその程度のことですけど。
私、座っていた席が斜め後ろなので、そのシーンをすべて見ていました。
指にパシッとプリントが当たった瞬間、Yくんはすぐにその手を隠しました。
女の子にも何か感覚があったらしく、「えっ、いま、手大丈夫だった?」と聞きます。
でもYくんは「なんのこと? 何もなかったよ」と首を振り、平然とさらに後ろの人にプリントを回す。
女の子は「そっか……」と呟き、前に向き直る。
そして講義が終わる頃には、Yくんの指に絆創膏が巻かれている。
女の子もそれに気づくけれど、Yくんが誤魔化してくれていたので、何も言わない。
……と、そんな感じです。
優しさエピソードで思い出せるのはこれくらいです。
他にも何かしらあったはずなのですが、記憶がおぼろげで具体例は出せません。
でも、出せたとしても大体同じようなエピソードだと思います。
「あの人ってすごく優しいよね」。
私もしばらくはその通りだと思っていたのですが、
途中から「ちょっと違う気がする」と気づき始めました。
月日は流れ、卒業間近の頃。
ゼミの資料室でYくんと二人になる機会がありました。
まったく仲良くなかったので、めちゃくちゃ気まずい雰囲気。
そこでもYくんは優しかったですよ。
高い位置にある資料を代わりに取ってくれた気がします。(うろ覚えだけど)
卒論についてあれこれ話すうち、なんの切っ掛けだったかは忘れましたが、
私はかねてから思っていたことを冗談めかして言ってみることにしました。
「Yくんってさ、結構なドSだよね」。
Yくん、最初は「は?」って顔をしてました。
だから補足しました。
「Yくん、絶対に相手に謝らせてあげないから」と。
それを言った瞬間、Yくんの顔がふっと無表情になりまして。
私の目を見てこう言い放ちました。
「ばれた? うっざ」
わかりますこれ?
もうさ、乙女ゲーのキャラみたいでしょ?
いつかネタとして使ってやりたいのに全然機会がないんですよ~~
ああ~~Yくんモチーフにしたキャラで乙女ゲー作りたい~~~~
彼の特殊さが露わになったことの衝撃がすごすぎて、
その後どんな会話をしたのかまったく覚えていません。
当時の私は、今しがた爆発した「萌え(古)」の行き場を探すのに必死でした。
どうやって別れて、どうやって帰ったんだろう……謎……。
その日以降、私とYくんが喋ることはありませんでした。
そうそう、乙女ゲーならここで一気に距離が近づいてお互い恋心が芽生え……となるんですけどね。
しょせんは現実でしたね。
ここまで読んで、「相手に謝らせてあげない」ことがなぜSなのか、
というのが理解できる方と、できない方がいらっしゃると思います。
わからなくていいんです。
きっとそれが正常です。
わかる人は……心が汚れていますね。
田舎の大自然を見て邪念を洗い流しましょう。
とにかく私は、Yくんの「裏の顔」を目の当たりにし、萌えに萌えまくりました。
あれですか? 男の人が女子高生のパンチラ見て興奮するのもこれと似た感覚ですかね?
「本当は見ちゃいけないもの」を見たときって興奮しますよね。
わかる。すごくわかる。
Yくんはきっと、もう卒業だしこの先も関わりはないし、ということで
最後の最後に素を見せてくれたのだろうなぁと思います。
仲が良かったら、多分「まさか~」って笑っていたでしょうね。
一年に一度話すかどうか、程度の関係だったからこその開き直りだったのでしょう。
いや~たまらんね。
でも一応言っておくと、別にYくんに恋心を抱いたわけではありません。
一緒にはいられないだろ、こんな人。
実際にお付き合いするのであれば、温厚で裏表のない人がいいですよね。
……という、Yくんのお話でした。
Yくん、今頃どこで何してるんだろうなー。
相変わらずだといいなぁ、と勝手に思います。
以上!
花井カオリでした。
